2021年7月26日、「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界遺産委員会の決定により、世界自然遺産として登録されました。登録されたのは、沖縄島北部7,721ヘクタール、西表島20,822ヘクタール、奄美大島11,640ヘクタール、徳之島2,515ヘクタール、総面積は42,698ヘクタールとなります。
世界自然遺産に登録されるためには、「世界遺産条約履行のための作業指針」で示されている10個の登録基準のうち、自然遺産に登録されるための4つの評価基準(自然美、地形・地質、生態系、生物多様性)いずれか1つ以上に合致するとともに、真実性(オーセンティシティ)や完全性(インテグリティ)の条件を満たし、締約国の国内法によって、適切な保護管理体制がとられていることが必要です。(※ 公益社団法人日本ユネスコ協会連盟サイトより引用)
登録された4つの島は、何万年もの長い年月を経て地殻変動と生態系の変化を繰り返し、固有種へと進化をとげました。そして2021年7月、多様で固有性の高い生態系を有することと、絶滅危惧種の生息する世界的に重要な自然環境であることが評価され、世界自然遺産として登録されました。
沖縄本島の北部に位置する、奇跡の森やんばる。国頭村、大宜味村、東村の3村で構成されていて、75%以上が山や森です。亜熱帯照葉樹林は世界的に数が少なく、特有の生態系を生み出す基盤になっています。
やんばるの森は北緯27度付近に位置しますが、他国の同緯度の地域を見るとサハラ砂漠やインドなど乾燥しているエリアが多い緯度です。その緯度にあってもやんばるは、海流の影響やモンスーンの影響で雨量が多いため、温暖で潤いのある豊かな自然環境を生み出しています。これが奇跡の森と言われる所以です。
この奇跡の森やんばるを守り、その価値と魅力を伝えていくため、3村は協力して地域を共創しています。